今回は、
「銀行がお金を貸す会社、貸さない会社」
というテーマです。
このブログの大ファンであるあなたなら、
「借入してでもキャッシュを増やそう!」
はもう身に染みていることでしょう。
で、当たり前ですが、借入は銀行からします。
であれば、
「銀行は何をもって貸す、貸さないを判断するか?」
を知っておくことは重要です。
今回は、この点についてお伝えします。
・・とはいえ、これは絶対の基準というわけではなく、
銀行によって基準は違います。
あなたの会社の状況によっても違います。
なので、あくまで「一つの目安」として知っておいてください。
また、どこを見るか?のポイントも色々あるので、
今回は3つだけ紹介します。
【1】純資産の額・・債務超過になっていないか?
純資産というのは、決算書のBS(貸借対照表)の右下です。
これがマイナスのことを債務超過というのですが、
債務超過になっていると銀行の評価はとても下がります。
純資産とは、プラスの財産とマイナスの負債を引き算したものです。
例えば、めちゃくちゃ単純化して説明すると、
現預金(資産)が1,000万円あり、
借入が(負債)が800万円だと、
差引(純資産)は200万円、ということです。
※分かりやすくするために資本金などは省略しています
これがマイナスということは、
資産より負債が多いということです。
つまり、現時点で、既に返しきれないほどの負債があるということ。
なので、銀行としては当然「大丈夫かな?」と考えますので、
評価が下がる、ということです。
【2】簡易キャッシュフロー・・毎年、いくら返済できるの?
簡易キャッシュフローというのは、
会社が税金を払ったあと、返済に回せるお金のことです。
計算式としては、決算書のPL(損益計算書)の
税引後当期純利益 + 減価償却費
で計算します。
「税引後当期純利益」はPLの一番下の数字です。
「減価償却費」は、販管費の中や、「製造原価報告書」の中にも記載があったりします。
なんで減価償却費を足すの?という話は
少しだけややこしいので、今回はスルーでOKです。
例えば、PLで
減価償却費 200万円
税引後利益 600万円
と書いてあったら、これを足した800万円が簡易キャッシュフロー、ということです。
一つの目安として、
借入残高が簡易キャッシュフローの10倍を超えると
銀行からは渋い評価になると言われています。
このケースだと、理論上は8,000万円という数字になりましたので、
このくらい借りれる可能性はありそうです。
・・が、簡易キャッシュフローの計算は単年だけではなく過去数年見たり、
そもそもの資金を何に使うか、
本当に必要な資金はいくらか?
など、色々な角度から審査されますので、
あくまで目安ということを忘れないでください。
【3】現預金の額
銀行は、会社がもっている現預金(キャッシュ)の額も重視します。
銀行的には、月商の1か月を切ると危険、
2か月ならまあまあ、と評価します。
なので、お金が無い会社には、融資しづらいという傾向があります。
あなたも、ご自身で誰かにお金を貸す場面を想像して欲しいのですが、
・既に借金まみれ
・収入も少ない
・手持ちのお金もない
こんな人に貸して、返ってくると思いますか?
銀行も同じです。
というわけで、銀行の融資へのスタンスなどももっとお伝えしたいのですが、
長くなってきたので次回にしますね。