節税をすると貧しくなる理由

 

今回は、

 

「節税をすると貧しくなる理由」

 

というテーマです。



タイトルのとおり、節税すると貧しくなります。



は?

 

税金減らすのに、なんで貧しくなるの?



と思ったでしょうか。



でも、節税すると貧しくなります。



その理由をこれから解説します。




【1】利益を減らすから

 

まず大原則として、税金は、「利益の●%」という形でかかります。

 

例えば、100万円の利益が出ていたら、

法人税が30%とすると、

税金は30万円です。



そうすると、税金を納めた後の手残りは、70万円です。




さて、節税とは、基本的には

 

「利益を減らす/先送りすることで税金を減らす行為」

 

です。



ごく一部でそうでないものもありますが、基本的には上記のとおりです。



つまり、100万円の利益を50万円にすることで、

税金も30万円から15万円にする、ということです。



では、ここで手残りはどうなったかというと、

50万円から税金を引いて、35万円です。



先ほどは70万円残っていたのですが、節税により35万円になりました。



たしかに税金は減りましたが、手元のお金はもっと減りました。



・・貧しくなりましたね。




【2】キャッシュを先に支出するから

 

これも【1】と近いですが、

 

「後から払うものを、先に払うことで節税する」

 

という方法があります。

 

例えば、家賃を1年分前払する、などです。



たしかに、払った年は税金が減ります。

 

しかし、次の年の分を前払しているだけなので、

来年は経費が減り、税金が増えます。

 

トータルは変わりません。



それでいて、一年分前払した年はキャッシュが一気に出ていきます。




このブログの読者さんは、キャッシュの重要性はご存じかと思いますが、

そのキャッシュを減らす行為、ということです。




【3】銀行評価が下がるから

 

節税のために利益を減らすということは、会社の儲けを減らすということです。



つまり、銀行からも

 

「儲かっていない会社」

 

と見られる、ということです。




借入をしてキャッシュを増やすにも、儲かっていないので借りられない、

ということもあり得ます。




以上、節税をすると貧しくなる理由をお伝えしました。



念のためお伝えすると、節税手法の中には、

利益もキャッシュも減らさない夢のような(?)方法もごく一部あります。



そういうものは、積極的に活用するべきです。



そうでない節税は、はっきりいって会社を弱らせます。



「税金を払いたくない」

 

ではなく、

 

「トータルで会社にとって重要なことは何か?」

 

を考えて経営判断してください。