今回は、
「従業員のノルマって?」
というテーマです。
・会社が儲からないのは従業員の効率が悪いからだ・・
・そもそも、従業員が、どれくらいの働きをすれば会社にとってプラスなの?
そんなことを思っている経営者さんは結構いますよね。
じゃあ、従業員は具体的にどれくらい稼げばいいのか?
言い換えれば、「ノルマは?」という話です。
まず、よくある話として、
「給料の3倍稼げ!」
なんてフレーズありますね。
この「3倍稼げ」の意味ですが、
「給料の3倍の売上」では【ない】ことは明らかです。
このブログの読者さんはもうご存じでしょうけれど、
「売上は見せかけ」ですので、
売上を基準に考えることは無意味です。
では、「給料の3倍の【粗利】を稼げ」だとどうでしょうか。
めちゃくちゃアバウトな基準ですと、
会社全体で稼ぐ「粗利」の、50%を人件費にするのが一つの目安です。
それでいくと、自分の給料の2倍の粗利を稼ぐのが一つの目安、
3倍稼いでもらえると、会社の利益にかなり貢献している、
と考えても良さそうです。
ですが、これはあくまで目安で、ちょっとざっくりし過ぎです。
会社によって現状や目標は違いますから、
何でもこのとおりにやれば良いというわけではありません。
もう少し厳密に、以下の手順で考えてみましょう。
【ステップ1】会社の目標利益を決める
法人税や、借入金の返済なども考慮しないといけないので、
目標利益の決め方も実は難しいのですが、ひとまずざっくり目標利益を決めましょう。
【ステップ2】固定で必要な人件費を調べる
毎月固定で払わないといけないお給料や社保の金額を調べましょう。
役員報酬として取りたい金額も含めます。
【ステップ3】人件費以外の、固定で必要な経費を調べる
家賃や光熱費、備品、広告費など、毎月それほど変動せずに支出される額を調べます。
【ステップ4】1~3の金額を合計する
目標利益、固定人件費、その他固定経費の合計が、
あなたの会社が稼がないといけない「目標粗利」です。
【ステップ5】目標粗利を、該当スタッフ数で割る
計算した結果、例えば目標粗利が1,000万円だったとします。
もし営業スタッフが2人いたら、
この営業の1人あたりの粗利ノルマは500万円となります。
現場スタッフが4人いたら、
現場スタッフの1人あたりの施工ノルマは、250万円です。
これで、各スタッフのノルマが分かりました。
あとは、このノルマの数字ベースで判断すれば、
少なくても感覚で評価、ということはなくなります。
もちろん経理や総務部門などは、このような形でのノルマは算出できませんが、
「利益を生む部門」
のノルマの計算としては参考にしてみてください。