今回は
「【運転資金】の意味知ってますか?」
というテーマです。
まあ、今回の内容はわりとライトな知識の話なのですが、
知っていると銀行員から
「お、この社長はん、分かってるやんけ」
と思われる可能性が高まるので、ドヤりたい人は知っておいてください。
さて、「運転資金」という言葉は、
「会社を通常運営していくために必要な資金全般」
というイメージを持っている方が多いと思います。
例えば、仕入とか、給料の払いとか、その他経費とか、
まあ本当に会社で日々必要なお金、ということですね。
それはそれで正しいのですが、
実は、銀行的にはこの「運転資金」という言葉はもっと厳密な意味があります。
それは、ざっくりいうと
「先に払うものと、後からもらえるものの差額」
です。
例えば、商品を仕入れて売る、という商売の場合。
仕入
↓
在庫
↓
販売
という流れで、この仕入と販売の差額が儲けとして手元に残ります。
しかし、仕入をして、在庫になってすぐ売れるとは限りません。
また、仮に売れたとしても、現金売上ではなく
売掛として翌月に入金になるかもしれません。
もし現金で仕入をしたとすると、
先に仕入でお金は出ていく
↓
しかし、売上の入金は後日
となります。
お金、足りなくなりますよね。
ここで必要になるのが、「運転資金」です。
「先に払うものと、後から入金されるものの差額」というのはこういう意味です。
逆に、例えば飲食店などは、
材料は業者から掛けで仕入=後払い
↓
売上は現金で受取
となるケースが多いので、お金の流れでいうと
「先に入金されて、後で払い」
になります。
つまり運転資金は不要、ということになります。
なので、本来の意味で銀行から運転資金の融資を受ける場合は、
この「差額分」を借りるのが原則、ということになります。
とはいえ、あくまでこれは原則的な話であって、
実際は「差額分しか借りられない」ということはありません。
なんなら、飲食店のように運転資金がいらない業種でも借入はできます。
まあ、教科書的な意味ではこうですよ、ということで覚えておくと、
銀行とのやりとりの際に少しスムーズになるかもしれませんね。