今回は
「資産を持つと経営が苦しくなる理由」
というテーマです。
「え?資産って良いものでしょ?
なのに経営が苦しくなるってどういうこと?」
と思ったあなたは、今回の内容を家訓にするくらい、読み込んでください。
さて、まず資産とは何か?からお伝えしていきます。
会計や税務上の話ですが、例えば
土地、建物、機械、車、システム・・などは、
購入してもすぐに経費にはできません。
例えば、1,000万円払ってこれらの資産を買っても、
今年経費にできるのはそのうち100万円だけ・・
となります。
残りは翌年以降、少しずつ経費にしていきます。
ご存じ、「減価償却」ですね。
このような、一括で経費にならず、
時間をかけて減価償却していくものを資産といいます。
では、こんなケースではどうでしょうか?
今年、1,000万円儲かりました。
手元に、儲けで得た現金が1,000万円があります。
1,000万円儲かるので、機械を買いました。
その結果、手元のお金は無くなってしまいました。
しかし、経費にできるのは100万円だけです。
そうすると、最終的に、今年の儲けは900万円です。
儲けは900万円なので、税金をざっくり30%、270万円払う必要があります。
あれ?手元のお金は無いのに、どうやって税金270万円払えば良いのでしょうか・・?
もちろん、実際はこんな無計画なことはせずに、
銀行から借入して設備を購入することが多いでしょう。
しかしそれはそれで、借入が膨らみます。
借入の返済は経費ではありませんので、
あくまで利益を出して税金を払い、残ったお金で返済していかないといけません。
設備を買った分、利益が順調に増えていけば返済もできるでしょうけれど、
そんなに計算通りいかないのが経営というものですよね。
というわけで、これらのことをしっかり計算せずに資産を購入すると、
のちのち苦しくなってくることが多いです。
特に、「土地」を買うと顕著です。
建物や機械などは、時間はかかっても減価償却として経費になりますが、
土地は減価償却できません。
なので、
・買った時にお金は出ていく
・しかも、経費にならないので、税金は減らない
というダブルパンチです。
「毎月、賃料を払うくらいなら買っちゃったほうが良いかな」
という理由で不動産を購入する社長さんは多いですが、
しっかりこのあたりのことまで考えておかないと、
苦しい思いをすることになるかもしれませんよ。
※銀行も、お金を貸したいから勧めてきたりするんですよね・・
ご注意ください!