売上が大きいデメリット?

 

今回は

 

「売上が大きいデメリット?」

 

というテーマです。



前回は、「売上は見せかけ」というテーマでした。

 

売上の多寡だけで会社を比較、判断するのは無意味だよというお話です。



今回は、なんと

 

「売上が大きいことによるデメリットもあるよ」

 

というお話です。



「おいおい、さすがにそれは言い過ぎじゃないかい?」

 

というあなたも、このメルマガを読むことで

 

「売上を下げなきゃ!」

 

と思うようになるでしょう(言い過ぎ)。




さて、前回、こんな2社の紹介をしました。



 

売上だけ見ると、B社はA社の10倍です。

 

まあ、現実にはBのような会社はなかなか無いと思いますが、

こういうのはあえて極端に考えると分かりやすいのです。



まずはB社の問題点を色々と挙げてみましょう。



(1)ちょっとしたことで利益が吹き飛ぶ

 

B社の粗利率は3%です。

 

めちゃくちゃ薄利です。

 

薄利ということは、ほんのちょっとしたことで利益が吹っ飛びます。

 

今回のケースでは、0.5%値下げしただけで、営業利益は無くなります。

 

値下げしても原価は変わらないので、その分利益が無くなるからです。



もし在庫が壊れたり、売れ残りがあって廃棄した場合も、利益が吹っ飛びます。



(2)キャッシュが必要

 

基本的に、商売は先に仕入れて後から売ります。

 

なので、仕入れるための資金が必要です。

 

売上が大きいのでその分仕入額も大きくなり、そのための資金が先に必要になります。

 

しかし利益が少ないため、自己資金では賄えません。

結果、借入が必要になります。

 

先に前受金という形で代金を預かることができれば問題ありませんが、

それができない場合は常に資金繰りに悩まされるでしょう。



(3)固定費が増える

 

今回のA社とB社の事例ではどちらも諸経費の額を同じにしていますが、

基本的には

 

売上が多い=仕事量も増える

 

ので、人件費、地代家賃、光熱費、消耗品など諸経費も増えます。



(4)忙しく、疲弊する

 

前述の(3)と同じ理由で忙しくなり、それでいて利益は少ないので

貧乏暇なしとなり、経営者、スタッフともに疲弊します。



と、いうわけで、売上だけを重視して利益を見ていないと、

こんなにデメリットがあるよ、という話でした。



今回のB社は分かりやすくするためにあえて極端な例を挙げたので、

実際にこうなる、というわけではありません。



ただ、売上だけを目標にしていると、

これに近いことが起きてしまう可能性はあります。



売上だけを見ず、粗利、固定費、営業利益などもしっかり見るようにしましょう。