今回は、
「大きな会社ほど倒産しやすい?」
というテーマです。
「吹けば飛ぶような」という表現がありますよね。
「吹けば飛ぶような小さい会社」というと、
いかにもすぐに潰れそう、というイメージだと思います。
しかし、実は小さな会社は潰れにくかったりします。
なぜかというと、会社が小さいということは
諸々の固定費だったり、払うものも少ないからです。
出ていくお金が少ないので、仮に経営状態が悪化しても、
極論、なんとかなったりします。
会社のお金が足りない分は、社長がポケットマネーを出して
なんとかしのぐ、ということは珍しくありません。
また、会社の規模が小さいので、柔軟に変化もしやすいです。
「今やっている事業の売上が立たなくなったので、
思い切って別の事業に転換する」
ということもしやすいです(うまくいくかは別問題ですが)。
利害関係者(銀行、株主、債権者など)もそれほど多くないので、
「お願いしまくってなんとかする」
が通じる世界だったりします。
会社の規模が大きいと、逆のことがいえます。
「業績が悪化してお金が足りない」となっても、
固定費などが大き過ぎるので社長が個人でなんとかできるレベルでなくなります。
新しい事業に転換するにも、多くの従業員や固定資産などがあると、
そう簡単に変化することもできないでしょう。
利害関係者も増え、より厳密性が求められるので、
「お願いでなんとかする」
が通じる世界でもなくなります。
そのような意味で、会社の規模が大きくなると倒産リスクも増える、ということです。
なお、
「だから、会社は大きいより小さいほうが良いよ」
と言いたいわけではありません。
大きくなるとリスクが増えますので、
リスクを避けるための体制をしっかり整える必要があるよ、ということです。
具体的には、
・会社にキャッシュを残しておいたり
・この先の資金繰りの予測を立てたり
・いざという時の資金調達先を確保しておいたり
・そもそもの経営計画をしっかり作る
などです。
あまりそのあたりを気にせずに、売上増加→スタッフ採用を重ね、
いつの間にか会社が大きくなっていたりすると、
ちょっとしたつまずきで倒産に向かってしまう恐れもあります。
売上を拡大していけるのはもちろん才覚があるのでしょうが、
「イケイケドンドン」
から一度立ち止まってみる、ということも大事ではないでしょうか。