今回は、
「決算書分析って意味ある?」
というテーマです。
今回のテーマは、
「こんなこと書いて良いんだろうか・・」
とビクビクしながら書いております。
世の中、決算書分析というか財務分析というか、その手の情報はたくさんあります。
「決算書を分析して業績アップ!」
的な情報発信をしている専門家も多いです。
経営者さんも、
「決算書の分析ができれば、経営に役立つ情報が得られるんじゃないか?」
と、なんとなく決算書はすごいもの、と考えている方も少なくないのでは。
しかし、、
私は少なくても中小零細企業においては、
決算書分析はほとんど意味はない、と考えています(言っちゃった)。
まず大前提として、中小零細企業の決算書というのは、
経営分析のために作るものではありません。
中小零細企業の決算書の役割第一位は、
税金の計算=税務署提出用
です。
そもそも経営分析のための資料ではないものを、
無理やり分析に使っているのです。
もちろん、決算書が全く経営の状況を表していない、とは言いません。
が、経営分析に最適の資料ではないです。
そして、中小零細企業の経営の数字は、「作られて」います。
例えば、
「法人税と所得税を考慮して、最も税金が少なくなるように役員報酬を設定する」
なんてことは、普通におこなわれています(別に悪いことでもないですし)。
結果として、会社にはほとんど利益が残らず、
社長が個人資産として蓄えている、ということは珍しくありません。
そのような会社で、
「純資産比率が低いので、不安定ですね」
なんて言ったところで、ナンセンスです。
あるいは、現預金が少なくて、
「流動比率が低いので危険です!」
なんて騒いでも、社長がポケットマネーで補填して終わり、だったりします。
そんな状態で、ナントカ比率があーだ、こーだ、なんて分析しても、
「・・で?」
で終わるのがオチです。
ただ、もちろん決算書に書いてあることが無意味というわけではありません。
銀行も、基本的には決算書の内容を元に、融資をするかしないか判断します。
なので、決算書の数字について興味をもって勉強していただくことは、むしろ推奨します。
ただ、
「決算書を分析すれば、魔法のように何かすごい情報が出てくるんじゃ!?」
という過度な期待は持たないほうが良いですよ、ということです。
じゃあ、何の数字を見れば良いの?という疑問については、
引き続きこのブログを読んでいただければ解決するでしょう!