今回のテーマは、「あなたの中に潜む三重人格」についてです。
アメリカに、マイケル・E・ガーバーという、
小さな会社専門の有名なコンサルタントがいます。
そのガーバーさんが提唱している考え方が、
とても面白いと思ったので紹介します。
それは、
「事業を立ち上げようとする人は皆3つの人格を持っている」
というものです。
その3つの人格とは、
・起業家
・管理者(マネージャー)
・職人
です。
起業家とは、変化を好む理想主義者です。
将来のビジョンをもち、周囲の人たちを巻き込みながら
変化を引き起こそうとする人物です。
マネージャーとは、管理が得意な現実主義者・実務家です。
マネージャーがいないと、計画さえ立てられず事業は大混乱に陥ります。
職人とは、手に職をもった個人主義者です。
手を動かして、モノを作りあげることが大好きです。
この3つのバランスが取れた時に、驚くような成果を発揮します。
起業家が新しい世界を切り開き、
マネージャーが事業の基礎を固め、
職人が専門分野で力を発揮します。
・・ですが、この3つの人格は、それぞれ相容れない存在でもあります。
・起業家が持ち込む新しいアイディアは
「また実現もしない余計なことを始めた」
・マネージャーは
「細かいことばかり言ううっとおしいやつ」
・職人のこだわりは
「目の前のことしか見えていない頑固者」
このように、ある人格は他の人格と相容れないため、
全ての人格をバランス良く備えるのは難しいのです。
そして、多くの経営者は「職人」の人格が強いと言われています。
まあ、もともとある分野のエキスパートで、
それを元に独立する方が多いでしょうから、
職人気質になるのは当然といえば当然ですね。
しかし、先に述べたように3つの人格はバランスが取れている必要があります。
職人の気質が強いまま経営を続けると、
どうしても「管理」や「将来のビジョン」に目を向けず、
目の前の仕事だけやり続けることになります。
最初はそれでも良いかもしれませんが、
徐々に無理が生じ、
いつの間にか大好きだった仕事が嫌になる、ということもあり得ます。
なので、起業家やマネージャーの能力を引き出しましょう、という話でした。
どうでしょうか?
この話を聞いたからといって、すぐに
「よし!起業家とマネージャーの人格をもっと出すぞ!」
とはならないとは思います。
が、自分自身はどの人格が強いか?
自分には何が足りないか?
を考えてみるのは、面白いかもしれませんね。