前回は、
「業績チェックには次の3つの数字を見てみると良いですよ」
という話でした。
(1)粗利(売上総利益)
(2)営業利益+役員報酬
(3)現預金
では、なぜこの3つをチェックすると良いのか・・?
念のためお伝えしておくと、もちろん、この3つだけで良い、ということではありません。
ただ、あれもこれもとお伝えすると、複雑になるし、
このブログも読みたくなくなってしまうと思うのであえてシンプルにしました。
もっと詳しいお話は、また別の機会で是非。
さて、3つの数字について見ていきましょう。
(1)粗利(売上総利益)
念のため説明ですが、粗利とは売上から商品仕入や材料、外注など原価を引いた残りです。
売上ではなく粗利を見る理由は、いくら売上が大きくても、
結局材料や外注などに払う分は右から左へ消えていくからです。
売上から、上記の原価を引いた手残り(=粗利)で判断すべきです。
(2)営業利益+役員報酬
営業利益というのは「本業の儲け」のことです。
なので、本来であれば営業利益を見れば良いと思われがちですが・・
注意点は、「役員報酬」です。
中小零細企業では、役員報酬を自由に決められることがほとんどですよね。
役員報酬をいくらにするかにより、営業利益は簡単に変わります。
下記の例をご覧ください。
A社:
役員報酬 1,000万円
営業利益 100万円
B社:役員報酬 400万円
営業利益 400万円
この2社、確かにB社のほうが営業利益は多いのですが、
だからといってB社のほうが儲かっている、というのはお待ちなさい、
ということです。
もし、A社の役員報酬をB社と同じ400万円にしていれば、
A社:
役員報酬 400万円
営業利益 700万円
となっており、A社のほうが営業利益が多くなっているからです。
会社としては、A社のほうが利益を出す力がある、ということです。
※個人事業の方は、「営業利益」だけチェックすればOKです。
(3)現預金
最後に、現預金です。
「黒字倒産」という言葉があるように、いくら利益が出ていても、
現預金が無いと倒産します。
なので、利益が出ていることに加え、
「現預金もしっかり増えているか?」も
要チェックです。
まあ、もちろん
「銀行から借入したから現預金が増えている」などのケースもありますが、
それでも現預金が重要なことは間違いありません。
以上3点、いかがでしょうか?
詳細は、今後のブログでもお伝えしていきます。
前回、今回は、わりと専門用語が飛び交う話だったので
ちょっととっつきにくかったかもしれません。
次回はもう少しライトなテーマにしますので、
引き続きご覧くださいね。